インドネシア　スマトラ島マンデリン・アチェ・ウェーラン　深煎(フレンチロースト)

２００ｇで１０％OFF
５００ｇで２０％OFF

深煎り（フレンチロースト）

\900/100g
\1620/200g
\3600/500g
\1300/ドリップ（12gx10ケ一袋）
\1700/ドリップ個包装（12gx10ケ）

 標高１６００ｍアチェ州ウェーラン村、

マンデリン産地としては最高峰とされる

場所で栽培された最高級マンデリンです。

（アラビカ種コーヒーでは栽培標高と
品質は概ね比例するとされます。
高級マンデリンとして流通する
リントン産が約１２００ｍです）

マンデリンらしいどっしりボディ、

雑味のないクリーンカップ

深煎りでもほのかに果実感も

感じられる上質な仕上がりです。

アチェ州はマンデリンの故郷

スマトラ島の最北部、

マラッカ海峡の入り口に位置します。

アチェ州という場所は不思議な

コーヒー生産地です。

現在はマンデリンの

最大の栽培地になっているのですが、

コーヒー栽培が盛んになったのは

そう古い話しではありません。

ですが、この地はコーヒーの歴史の中で

大変古い因縁のある場所でもあるのです。

インドネシアは現在世界最大の

ムスリム国家（イスラム教が国教の国）

ですが、古くはジャワ島を

中心とした仏教やヒンドゥー教を

国教とする王国の栄えた場所です。

１３世紀頃に現在のアチェ州を

中心にイスラム教が流入、

１５〜１６世紀にはアチェ王国という

イスラム国家が大きな権勢を

振るうようになっていました。

欧州から中東、そしてアジアを繋ぐ

重要な海上航路に位置していたアチェは

盛んにメッカや当時イスラム教学の

中心地として栄えたイエメンなどと

インド洋を通じた交易を行っていました。

アチェは「メッカのベランダ」と呼ばれ

イスラム文化圏の中でアジアにおいて

最も重要な場所として栄えました。

当時のイエメンはモカ港を要し、

世界で唯一のコーヒー供給地として

繁栄をしていた時代です。

そんなイエメンと深い繋がりを

もっていたアチェ州には、

現在もあまり知られていないような

不思議なコーヒーが

見つかることがあります。

インドネシア独立後も

分離独立闘争が続き、

長く孤立していた場所であったため

第二次世界大戦後のコーヒーの

生産分布の中からもまったく

忘れ去られていた地域でしたが、

調べれば調べるほど、

この地域のコーヒーには

よくわからない部分が出てきます。

１９世紀中頃まで、スマトラ島産の

マンデリンは世界的に高級銘柄として

その名を轟かせていましたが、

コーヒーにとって天敵とされる

サビ病という伝染病の蔓延から

そのほとんどが滅んでしまった

という歴史があります。

（ちなみにこの時のサビ病禍は
インド〜東南アジアにかけて猛威を振るい
当時一大生産地となりつつあった
インドでのコーヒー栽培を壊滅に
追いやっています。同時期に
インド・アッサム地方で紅茶の樹が
見つかったこともあり、この時期から
インドはコーヒーから紅茶栽培の国へと
大きな転換を遂げることになるのです。
当時インドの宗主国であったイギリスも
ヨーロッパ一と言われたコーヒー消費国から
紅茶の国へと変貌してゆきます）

壊滅的な影響を受けたマンデリンですが、

標高の高い地域では生き残った

ものがいて、それが現在のマンデリンに

繋がっているとされています。

有名なのは北スマトラ州、

トバ湖周辺、リントンなどの産地ですが、

最北部のアチェ州は険しい

山岳地帯が多く、この地域でも

生き残ったアラビカ種が

あったであろうことが予想されます。

今回ご紹介するアチェ州のマンデリンが

当時の生き残りかどうかは

知る由もありませんが、

アチェ州のマンデリンには

多くのロマンが詰まっています。

マンデリンはスマトラ式と呼ばれる

独特な精製方式を採用しています。

世界のどの地域でも、

コーヒーチェリーの果肉を除き、

その中の殻（パーチメント）の状態にし、

乾燥→脱穀→生豆の状態にしますが、

スマトラ式はパーチメントの状態で

あまり乾燥させずに脱穀をします。

脱穀後、生豆の状態にしてから

さらに乾燥をして仕上げます。

この独特の精製方法によって

現代のマンデリンには

「マンデリン香」と呼ばれる

独特な香りが伴います。

他の地域とは明らかに違う

マンデリン独特のアロマは

この製法によってもたらされます。